報告


 NPOマネジメント講座【出前講座・白石市】
 行政職員のためのNPO理解講座・白石市

 ●講師:大久保 朝江さん
       ((特活)杜の伝言板ゆるる代表理事)
 ●日時:2011.02.08(火) 15:00〜17:00
 ●場所:白石市役所 / 共催:白石市

 
 
2月8日出前講座(白石)

 2月8日、白石市の職員研修として出前講座を行いました。 毎年5月にみやぎNPOプラザを会場に開催している、「行政職員のためのNPO理解講座」は、多くの行政職員の方々にNPOを知ってもらい、よりよい協働を生み出していくことが狙いです。今回は、様々な施設で指定管理者制度を取り入れ、NPOとの協働を進めている白石市に、「NPOと行政の協働」学ぶための職員研修として、NPO理解講座の開催を提案し、実現しました。  当日はNPO支援、福祉、子ども、財政など、様々な部署から26名の職員が参加し、講師のみやぎNPOプラザの大久保朝江館長(杜の伝言板ゆるる代表理事)から、NPOの基礎、NPO法人の設立、NPOと行政の協働について学びました。

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【NPOとは?】
Non Profit Organization:民間非営利組織 市民が主体となって、自主的に社会の課題解決に向けて非営利で活動している組織、それがNPOです。国や自治体、企業では扱いにくいニーズに対して、行政の資金不足を補うという観点ではなく、より市民のニーズにあった内容や柔軟性を持った運用を行うことが特徴です。

【特定非営利活動法人(NPO法人)】
特定非営利活動促進法(NPO法)に基づいた目的及び活動分野、10人以上の会員、3人以上の役員などの要件を満たしたうえで、宮城県から認証を受けることで「NPO法人」を設立することが出来ます。 NPO法人には、NPO法に基づく様々な義務も発生します。(事業年度ごとに事業報告書や決算書類を所轄庁へ提出する)ただし、法人化することで、法人として契約することが可能になったり、法人としての資産を形成できたり、社会的な信頼を得ることができるというメリットもあります。

【協働について】
◎NPOと行政の特色
平等公平を基本とする行政は、少数の市民を対象としたサービスは提供しにくい。
一方、NPOは多様な価値観のもと少数市民を対象とするサービスを迅速に提供しています。しかし、資金面などで課題を抱えていることがあります。行政とNPO、双方が課題解決に向けて取り組むことで、抜けるサービスが少なくなります。

◎ 協働の概念:協働とは、共に対等な立場で責任も共有しながらことを成すこと。
◎ 協働の目的:人々の生活環境の向上。お互いの特徴を尊重

近年、多くの自治体で取り入れられている「指定管理者制度」。導入にあたっての注意点は「対等な関係」を構築することです。それが協働の第一歩となります。NPOが提案できないような関係や、意思疎通がうまくいかない「タテ割」の関係であってもいけません。また、施設の設置目的をかなえるために指定管理者に運営を任せるということはお互いが意識することが重要です。
また、どこを目指すか?(目標)を、事前に双方が確認し合うことも重要です。目標があることで、その事業に対する協働評価ができます。双方の持ち味を潰すことのないような工夫をしながら、協働を進めていきましょう。

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 講座中、講師からは「協働に係る課題として、協働相手となるNPOの情報収集について、“一緒にやってくれるNPOがいるのかどうか分からない!”という行政側の声を聴きます。でも待ちの状態では情報は得られません。NPOとの接点をつくることが、団体を知る一番の近道。日頃、いろんな団体と積極的に付き合うことで、どんな団体なのか?一緒にできることはあるか?などをリサーチして下さい。」という実体験に基づくアドバイスもありました。
講座後のアンケートでは「もっと協働の事例を学びたい」「NPO法人の設立の具体的な方法を学びたい」など、今後につながる積極的な感想も寄せられました。


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