平成23年度 第3回NPO支援センター研修
  NPO法人設立に関する相談対応

 ●講師:大久保朝江((特活)杜の伝言板ゆるる代表理事)
 ●日時:2012.2.23(水) 13:30〜16:30

 
 

 2月23日に「NPO法人設立に関する相談対応」について学ぶ研修が開催されました。
 東日本大震災以降、これまで活動していた団体がNPO法人格の取得を考えるケースが増えています。また、NPO法改正などNPOをめぐる環境は平成23年度内だけでも大きく変化しております。その変化の中で求められる「NPO法人設立に関する相談」に係る情報や対応について、今一度各支援センターで共有するために研修が行われました。

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 支援センタースタッフ等が行う相談業務では、まず「聞くこと」を徹底して行うことが重要です。これは相談内容の背景を理解することのほかに、話をしているうちに相談者自身が自分のことを整理できるようにという狙いもあります。加えて次回来館しやすいように言葉をかけることで、多くの時間をかけて聞いた内容を次回に繋げることが大切です。

 相談者から話を聞く時は、「何をしたいか」「具体的に何をするのか」「財源や資金的な背景はどうなっているか」等、込み入ったところまで聞く必要があります。そうしないと一般的な回答しかできなくなり、両者にとって不満が残る結果になる可能性があります。

 回答する時にも注意が必要です。その中でも重要な事は「提供する情報のソースを明らかにすること」。情報の発信源が個人の場合、その個人の解釈であり、国等が定めた要件と一致しない可能性を示さなくてはなりません。すなわち、個人の解釈が分かりやすいからと言って勘違いしてはならないという事を忘れてはいけません。加えて、情報のソースを明らかにする事で「どこから手に入る情報なのか」ということも把握できます。

 中間支援センターのスタッフがすべての分野の専門家であるのは難しいが、『ここに聞けばわかる』という別の専門機関の情報を集め、繋ぐことで、確実な情報を相談者に提供できます。

 この他、支援センターによっては専門家を招いての専門相談や、専門家へ繋ぐ時はどこに繋いでいるのかなど、各支援センターでの相談対応の仕組みの違いに関しても情報交換を行いました。これにより各支援センターでの違いが見えてきたほか、現在震災の復興支援関係の相談が多くなっている事実が各地であること、またその相談内容はどういった事例が多いのかを共有することができました。



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