報告


  第5回NPOマネジメント講座
  NPOの事業を楽しく実践するコツ
 〜広報から実践までの発想力を学ぶ〜

  ●講師:青海 康男さん
       ((特活)いしかわ市民活動ネットワーキングセンター)
  ●日時:2007.9/4(火) 14:00〜16:00

 
9/4講座の様子
9/4講座の様子
9/4講座の様子

NPOは強い想いを持って活動しています。しかし、想いを伝える資源は有限であるため、想いを確実に市民に伝えるために効率的な方法を選択する必要があります。
今回は、NPOの資源を最大限活かし、事業をスムーズに効率よく行うために、企画の立て方から、効果的な広報、企画を実践するまでの方法などのコツを伝授する講座を開催しました。

講座内容紹介】
「企画づくりは料理づくり」
NPOの湧き上がる想いを形にするための第一歩である企画の立て方です。
企画づくりは料理づくりに通じるものがあります。そこで、事業計画を立てる時の基本である6W2H(Why、Whom、Who、What、When、Where、How to、How much)を自分が作る料理にあてはめることで、企画を立てる際の注意点をイメージしやすくなります。
また、6W2Hにあてはめて立案した企画を人に説明する際に役立つ2C1B(Catch Phrase、Back Ground、Concept)も料理のような身近なものにあてはめることによって、すぐに実践できるように理解できることでしょう。

「企画実践は連携ゲーム」(一人の場合は連想ゲーム)
企画を形にするために効率よく実践するためのワークです。
事業は企画が誕生してから、本番を迎え、その事後処理に至るまで、様々な段階を踏まなければなりません。その段階を仲間と協力して効率よく行うための方法が「実践積み木」です。担当を仲間それぞれの得意分野や適性によって決め、その担当ごとの仕事を積み木のように積み上げることで、スケジュールと作業の全体像を視覚化することができます。
また、仲間の世代的関心事に応じた作業分担により適材適所を実現できます。

「具材の多すぎるチラシ寿司はまずい!!」
NPOの広報の主力であるチラシによる広報についてです。
まずはNPOの特徴を企業と比較し、企業にはあって、NPOにはないものを確認します。そこでは、NPOはその想いを確実に伝えるためのヒントがあります。ここをはっきり自覚することが広報の第一歩です。例えば、ニーズについて企業はあらかじめ調査できるのに対して、NPOは伝えたいことは受け入れられると思いこんでしまうとうことがあります。想いを伝えるためには客観的な視点が大切だということを表していると思います。
また、「想い」をただ伝えても「誘い」にはならないため、魅力的なキャッチコピーを考えることや、ターゲットによって広報の媒体を変えるなどの工夫が必要。

「無理、ムラ、無駄な人にならないために〜豊かなコミュニケーションを考えよう〜」
組織の円滑なコミュニケーションについてです。
NPOは構成員が皆同じ目的に向かって活動します。しかし、個人の力を結集し、効果を何倍にも高めるためには組織内の円滑なコミュニケーションは欠かせません。
そこで、まずは自分史ノートを活用し、自分を知ることで自分が組織にとって、どう役立つことができるのかを把握することから始めます。
次に、話しベタ、伝えベタを解消するためには、その原因を知り、失敗しない準備をすることで上手に伝えることができます。また、コミュニケーションの重要な要素に空気を読むというのがありますが、その空気を読む術として、暗黙知と形式知のクロス関係を読む術が紹介されました。

NPOの事業を成功させるためには、想いや経験、知識も大事ですが、その方法も同じく重要な要素となっています。いつも行っている作業を点検し、より効率のよい方法を考えるために、ぜひご参考に。


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